STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「わかるよ。あたしには、
わかる。

那智は少しも、情けなく
なんかないよ――…」



もう何度目かになる言葉を
もう一度繰り返したら。



フッと―――耳のそばで
那智が小さな息をつくのが、
聞こえた。



「――コラ。

この状況で、そんなこと
言うんじゃない」



「――――え?」



なんで怒られんの?



軽くあせって那智の顔を
見上げたら、



「今すぐ襲いたくなるだろ。

バカ」



そう言って那智はあたしの
額にキスを落とし、そっと
体を引き離した。


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