STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
那智はおどけたように

『もちろん汐音を危険な
目にあわせたお礼もね』

とつけ加えると、優しい
手つきであたしのシーツを
直して、



「さ、汐音はもう少し寝た
方がいいよ。

それとも、何か食べる?」



「ん………」



食欲はない。



だけど眠れる気もしな
かったから、あたしは
那智に頼んでみた。



「ピアノが……聴きたい」



「えっ? ピアノ?」



目を丸くする那智に
コクンと首を振って、



「那智のピアノ聴いてたら
……眠れる気がするから」


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