STRAY・CAT 〜ソノ指先ニ恋ヲスル〜《年上男と媚薬な契約》完
「おいで。月を見てたんだ。

満月じゃないけど、キレイだよ」



「月を………?」



反応してつい空を見ると、
そこにはほんの少しだけ
欠けた丸い月。



それが本当に綺麗で、
あたしは誘われるまま
那智の手を取りベランダに出る。



那智のすぐ隣に立って、
柵に腕を乗せ正面の月を
見上げた。



冴えた夜の空気に降り注ぐ
月光は、キリリと澄んでて……
だけどほんの少しだけ、
どこか寂しい。



だけどそんなはかなさが、
あたしには心地好かった。


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