可愛いあの子は危険生物<短>
俺はもうとにかく恥ずかしくて。
どこかに隠れてしまいたくて仕方がない。
『新君何遊んでるの〜』
俺が布団にくるまっていると、るるかまでその中に入ってきた。
「お…おい…!」
近いってば!ちょ、本当やばいって!
なんか良い匂いするし!
『新君顔真っ赤ぁ!』
「赤くもなるってば…!」
俺はもう色々限界で、自ら布団を剥いだ。
自然とるるかと距離をとることができた。
しかし、心臓は止まず、情けないくらいにバクバクと波打っている。
『まさかまさかの純情少年君だ!』
「…そう!俺は純情なの!だからあんまいじめんな…!」
もうこの際なんでもいい。
とにかく心臓が持たない。
純情でもチェリーでもいいから、これ以上俺を追い詰めないでくれ…!
俺はそんな願いを込めてそういったのに、るるかにはまるで無効かつ相乗効果だったらしく。
『やばい。なんか余計いじめたくなっちゃった…』
ワナワナしながら言うるるか。
もう、俺のアイドルは姿を消した。