エールミー!
放課後、


私は一人生徒会室に残り歌詞づくり


結構歌詞づくりは難しい…頭でいろいろ考えるのは好きだけど、それを文字で、しかも字数制限まであるとなかなか定まらない

歌の大体のメロディは会長がピアノを弾いたのを録音したから、それに合わせればいいんだけど…


どうゆうのを書いたらいいんだ…



すると、生徒会室の前の廊下から足音が聞こえてきた

あ…この足音は


「咲坂くんだ…」


ドアがひらく



そこから覗いた顔は、まっ黒い目が印象的の整った咲坂の顔


「…ちょっとピックが欠けちゃったから…とりにきた」


そうゆうと私の前の机にきて、おいてあったピックを取った

「歌詞…むずかしい?」


真っ白の楽譜を見て、咲坂くんがいった


「うん…、なにを書いたらいいか…分からなくて」

「そっか…」


咲坂くんはそのまま黙り込んだ

だけど、部屋から出ていこうとはしない


でも私の隣の椅子に座ってくれる様子もない



この距離が…少しだけ、切ない


「どんなの…書けばいいのかな…」


ぼそっと、私は独り言のつもりで言った

「ありのままでいいんじゃないの?」

「ありのまま…?」

こくんと、うなずく

「沙田がいままで生きてきたことのなかで、もっとも伝えたいものをありのまま書けば、いいんじゃない?」


ありのまま…


この高校にはいって、

この生徒会にはいって、


咲坂に出会って



人生で一番色鮮やかな日々…

そのなかで、一番伝えたいこと


「うまく…伝えられるか…」

「へたくそだって、誰も笑ったりしないよ。お前が一生懸命だってことぐらい、ここにいる人はちゃんと分かってるから」



ちょっと、照れ臭そうに笑う

こっちまで赤くなってしまう


目が合って、少し笑い会った



「ありがとう。咲坂くん」


そして、好きです。




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