エールミー!
***


「京ちゃん!ついに歌詞ができたって?!」


「ちょ、会長…顔が近いです」

翌日、歌詞が完成したと会長に知らせたら、まだ昼休みなのにすぐに生徒会メンバーをかき集めて、音楽室にやってきた


「ちょっと糞会長!沙田ちゃんに近寄んないでよ!」
理乃さんが、会長に急接近されている私の体を引き離した

「あぁ…う゛あ…ごめん!理乃ちゃん!俺はお前のものだもんなっ!」

「コロス」

「ちょ!理乃さん?!どこからナイフが出てきたんですかっ!?」


あまりにも自然な動きすぎてびっくりしたわ!


「ぎゃあああ!理乃ちゃん!ごめんって!冗談!冗談だよっ」

「もう二度とそんな笑えない冗談が言えないようにコレで舌を切り落としてやる!!」

「それ死んじゃうよ!?」

そこから理乃さんは座り込んでしまった会長を引きずって廊下へ出て行った


今日は、咲坂くんが学校を休んでるみたいで…音楽室には私と陸先輩の二人になってしまった

忘れかけていたが、陸先輩とはまだ…気まずいままだったりする。


でも、そんな時でも…

今日学校を休んでる咲坂くんが気になってしょうがない

これが恋…なんだろうなぁ


「あのさ、」

「はっ!ハイ!」


いきなり陸先輩に話しかけられてびっくりした

陸先輩の顔をみると、少し赤くなった顔でいた


なんだろう…

緊張感で胸が痛い

< 68 / 78 >

この作品をシェア

pagetop