エールミー!
数分後


「んで…じゃあ京ちゃん、お願いします…」

会長はぐったりして、このまえ収録したCDが入っているプレイヤーの前にたった


ぽちっと音がして、音楽が流れる


すぅっと息を吸い込んだ




私の声が、部屋に響く




「すごい…」


歌い終わって、理乃さんがぱちぱち手を鳴らした


少しだけ、息が切れてる


陸先輩も会長も、目を見開いていた


「ちょっと…感動したな」

会長が声を漏らした


「あぁ…咲坂に聴かしてやりたかったなぁ」

陸先輩が続く



なんか…ちょっと恥ずかしい…

咲坂くんのいう通りに、自分の思ったことを素直に書いた

だから一番先に咲坂くんにきいてほしかったんだけどな…

なんて、思ってみたりする


「じゃあ、咲坂には本番まで内緒にしようぜ!今のうちに練習しよ!」

久しぶりにみる、陸先輩の生き生きした姿…

ありがとうございます…、陸先輩…


向こうから勇気をだしてくれたおかげで、もう誰も気にすることはない

私のなかにはもう、完全に咲坂くんでいっぱいになった

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