きゅんきゅん同盟


涼子は、高校時代から付き合っている彼氏がいる。

ゆっくり聞くことができなかった彼氏との話を電話でいっぱい聞いた。

きっと、とても素敵な人なんだと思う。

涼子の幸せそうな声を聞いていると、彼氏の優しい笑顔が想像できた。



泣き止んだ涼子は、陸とのことで悩む私の話を聞いて、また泣いてくれた。


「私、味方だから!!絶対頑張るんだよ!」


陸が、私をどう思っているかよりも、

自分が陸を好きだって気持ちの方が大事。



陸のこともレナのことも、考えると頭がパニックになるけど、

『陸が好きなんだ』って思えば、なんだか落ち着いた。


ただ、それだけでいいんだって思えた。


電話をなかなか切れない涼子と私は、いつのまにか大笑いしていた。


「先に切ってよ~、まこ。」


「涼子が切ってよ~~!!私切れない。」


高校時代もこんなことがあった。

私はこういう友達と気が合うのかも知れない。

「もう、まこが切ってくれないと眠れないよ!」


やっと切った電話を握り締め、私は穏やかに眠ることができた。


涼子という親友の存在が私を支えてくれていた。





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