SWEET BUTTERFLY
「了解。」
私の実家は私の自宅マンションから徒歩でも来れるくらい近いけど
まだ現役バリバリで働いてる私の母親は家が近いわりにはなかなか可愛い孫に会えずに
毎日、千歌に電話をかけてまごまごしてる。
私自身、滅多に千歌をあずける事もしないから
こういう時のお母さんはヤケに気合いを入れて千歌をもてなしてくれる。
千歌も実際はかなり私の母親には懐いていて
たまに、こうして会わせると「家に帰りたくない。婆ちゃんと寝る」と駄々をこねることもあるくらいだ。
久しぶりの実家で、だらしなくごろ寝をしながら
千歌とお母さんがママごと遊びをしているのをぼんやり眺めていた。
お母さんに離婚の話しをするのは離婚調停の後にしようと思っているけれど
実際、その話しを聞いたお母さんがどんなに悲しむか想像できるのが痛い。