SWEET BUTTERFLY
「必ず連絡するから…」
「約束?」
「約束だよ。」
細い小指を絡めて、それでも物足りなさそうな彼とそっとキスをした。
「待ってるから…」
「…うん。」
小さな罪を積み重ねて
後戻りできない道を振り返った。
私の幸せは
一体どこにあったんだろう…。
ぼんやり照らされる思い出の中に
もう大翔の笑顔すら思い出せなくて
運命だと思った相手。
きっと間違いだったのかもしれない。
大翔と会うまで、何度恋をしただろう…。
瞼を閉じると浮かぶのは
あの暑い夏の思い出だった。