SWEET BUTTERFLY
「えぇ?!」
「きっと大翔君がコーヒーを楽しみに来てくれるんじゃないかと思ってね…」
まさか有り得ない。
あの客たった一人のために私の休みがつぶれてしまうなんて…。
あからさまに嫌な顔をした私に、マスターはガックリ肩を落とした。
「そうだよね…無理だよね」
淋しそうな背中がやけに、施設に連れていかれたおじいちゃんと重なって、本当は嫌で嫌で仕方ないけれど
泣く泣く、その話しを承諾した。
小さい頃からそうだ。
必要とされたら嫌と言えないこの性格。
損ばかりしてる気がする…。
まあ、幸いにもあの客が来るのは午前中。
遊びに行くのは午後からでも十分だ。