SWEET BUTTERFLY

エピソード12








「待たせちゃってごめん。」


待ち合わせの時間より少し遅れた小関君が申し訳なさそうに


だけど半面、嬉しそうに私のもとへ駆けて来た。


「いいよ。突然、誘った私が悪いんだから」



今日は初めて私から小関君を公共の場に誘ったデート。


「でも、本当に遊園地なんて大丈夫?

誰かに見られたら…」


「大丈夫。」


言い切った私を少しだけ不思議そうに見たものの「大丈夫なら大丈夫なんだね。」と納得した彼。



こんなデートは今日が最初で最後。


これは大翔との絶対の約束だった。


あの夜、小関君を思い出して一瞬だけ返事に躊躇した私に「けじめをつけて来い」と大翔が言ったんだ。


< 165 / 200 >

この作品をシェア

pagetop