Color
「…………」
「…………」
今でも、新鮮に覚えてる。
春とのことなら何でも、綺麗に覚えてるんだ。
蘇る記憶は、ついこの前のことのように…。
どれも宝物のような、今は遠い昔の思い出だから。
「なぁ、莉鈴」
「うん?」
…覚えていてくれてるかな?
「忘れてないよな…?」
お互いの小さな小指を、絡めたことを。
「なにっ―――…」
一瞬、言ってる意味がわからなくて「なにを?」って聞こうとしたら、突然春の人差し指が、スッとあたしの唇に触れた。
言葉を遮られたあたしは、唇にある人差し指の意味を理解して黙った。
「約束」
「…………」
真っ直ぐあたしを見て、春はそう言った。