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「琴がそぉ言うなら大丈夫だよね!」
ニコッと可愛い笑顔で笑う麻美に、あたしはただ頷いた。
「でもドタキャンって結構傷付くよね〜」
「確かに。一気に不安になる」
「信じてないわけじゃないけど、被害妄想始まる」
そんな話をする3人の話に、あたしはただ黙って聞いていて、麻美は相槌を打ちながら聞いていた。
「この前、アタシも彼氏にドタキャンされてさぁ」
「マジで?」
「超泣きそうになったよ〜」
キャッキャと話すみんなに、
「女の子って大変だよね」
少し眉を下げた笑顔で、そう言った麻美。
そんな麻美に対して、みんなはうんうんと頷いていた。
言えない。口がサケても。
…―――辰先輩が好きだなんて。