最低の恋を、してみました。
「ふーん。わかったぁ」



照れているあたしをからかっているような声。



この男は、女に慣れすぎている。



「あ、あたしもう帰るわ。用も済んだし、ついでにこの部屋の片付けまでさせられたし」



立ち上がりかけたその瞬間の事やった。



腕を引っ張られ、また座らされた。



目の前が暗くなって、唇に柔らかいものが触れた。



一瞬、何が起きたんかわからんかった。



「ビックリした?」



ナオの顔が近い。



自分が何をされたんかに気付いて、顔が赤くなるのがわかる。



あたしは、ナオにキスされた。



それが、あたしの人生で初めてのキス。
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