最低の恋を、してみました。
「えー。ないわぁー」



あたしは呆れたような顔でナオを見た。



別に怒っているわけではない。



怒ってもいいところやけど、むしろ嬉しかった。



M?



えぇ、たぶんそうですが何か?



「これで汗臭くはなくなったやん」



ナオはいたずらっ子の様な笑顔になる。



「シーチキン臭い」



ナオの笑顔はさらに深まる。



悔しいけれど、あたしはやっぱりこの顔が好き。
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