最低の恋を、してみました。
ナオはまだお茶を飲み続けている。



は?



ちょっと?



いやいや。



「あぁ、旨かった。ありがとう」



ナオがあたしに返したんは、空になったペットボトル。



「もう!」



ナオがまた笑う。



怒る気には、もちろんならへんかった。



自分から好きになったら損やな。



何でも許してしまう。



記念のペットボトルはゴミ箱に捨てて、2人で教室に戻った。
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