秘密な結婚


気持ちが……、

課長の胸の中で、

溢れて、止まらなくなってきていた。



「――春木課長……、

私、課長の事が……

好きです」


ただ、伝えたいだけだった。

どうにかなりたいだなんて、

あり得ないし、

思ってはいなかった。


みんなが憧れている、

こんなに素敵な人を

自分のものにしたいだなんて

叶う訳がなかった。


冷静に


それだけは、分かっていた。





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