秘密な結婚
私はフーッとため息をつくと
ファイルを拡げてパソコンに向かった。
――――
「まだ、帰らないの?
紗和ちゃん」
…え。
ふと顔を上げると、
そこにいたのは……、
ニコニコ笑って私を見下ろす
―――青木さん……。
「あ、……これ、今日のうちに七割って…
課長に言われて」
「課長?
…ああ、二ヶ月前に来たエリートね。
だけどもう、九時だよ。
いつまでやるの」
あ、もうそんな時間…。
拓真、心配してるかな。
…してないか。だって彼の言い付けだもの。
「何、まだ進捗四割じゃん。
ねえ、もう止めて帰ろうよ。
久々に俺とご飯でもどう?」