秘密な結婚


「…そんな顔、するなって。

婚約者がどうとか、関係ないだろ?

今、俺はすでに紗和と結婚してるんだから」


そう言って笑いながら私のおでこをコツンと叩く。


そう。……そうなんだけど……。


……怖いの、彼女の存在が。


いつか拓真を連れ去られてしまうんじゃないかって。



「じいさんは俺の味方なんだ。


紗和にも会いたがってる。

だけど、祐希奈の両親と

俺の両親、そして、祐希奈本人が

俺と彼女の結婚を望んでる。


じいさんの出した条件は単純なものだよ。


じいさんがパシフィール内部とエムアイの全ての人間を説得するまで、俺達の結婚を誰にも言わない事。


もし、知れたら、

……紗和を諦めて

祐希奈と結婚しろって」





< 76 / 169 >

この作品をシェア

pagetop