こちら広報部





カメラから目を離し絵美を見ると
絵美は呆れた、とでも言うような表情。


「あんた、自分の部活の後輩のことも知んないわけ?
…葵君はね、この学校に入るための試験も全教科満点で、この前の校内テストも学年トップだったんだよ?」



す、すごすぎる…。
全教科満点…?


全教科赤点のうちとは天と地の差だ。



「……負ける気がしねぇな。」


横でボソッと聞こえた秀のつぶやき。

いやいや、秀も頭いいんだし
先輩なんだから、勉強じゃ負けないでしょ?
そうなると…なんの勝負?


「なにに負ける気がしないの?」


たまらなく気になって聞き返すうち。



「……お前には関係あるけど関係ない。気にすんな。」


よくわからない返事を返すのは
なにか嘘をついているときの秀の癖だけど


「…ほらっ!葵君もうちょっとでゴールだよ!!」


絵美のその一言に今までの疑問は
吹っ飛んでしまった。
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