脱出

1年振りの日差しに地面、街の様子も少し変わっていた。車に乗せられて、5分位で病院についた。受付をして、あたしは待合室のソファーに座った。そして、 「近藤千夏さんー。どうぞ。あ。付き添いの方はお待ちください。」
あたしの名前が呼ばれてあたしは、診察室に入った。あたしに付いて入ってこようとする蓮を看護士さんが止めて、あたしは安心をした。
「近藤さん。こちらに座って?」
頷いて、あたしは指された椅子に座った。
「今日はどうしたの?あなた、もしかして、妊娠してるの?それに、喋れないの?」
頷くと、先生は目を大きく開いて、あたしに紙とペンを差し出してくれた。
゛助けてください… 。あたし、監禁されているんです。゛
「本当に…?」
゛はい…。あたしは、一年前から今日まで一歩も外に出ていません。ご飯だって、2日に一回や1日に一回です゛
「…ひどい。ストレスで喋れないのね?あなた、逃げたいの?」
゛ハイ…。赤ちゃんが…゛
「そう。診察代はいいわ。アナタ、車でこの子を産婦人科に連れて行って。あたしが、彼に言ってあげるからね?」
先生は出ていき、あたしは車に乗って、産婦人科に連れて行かるた。
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