ナツの夏



来たときと同じように、また皐月が駅まで送ってくれることになった。


先生のお父さんとお母さんは泣きながら、なっちゃん、なっちゃんと何度も言った。


こんなふうに、私はたくさんの人に見送られて、先生と共に帰途についた。




皐月の後ろ姿も、これで見納めだ。


初めて見た時よりも、ずっとずっと大きく見える背中。


その背中に、思いきり抱きついてみたいと思った。


とても叶わぬ思いだが…


だって、皐月は今も、先生を見ている。


いつか、その思いが届く日が来るのだろうか。


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