一番近くに君が居る


そして週が開けた一日目。直哉がいつもの通りにココを迎えに行くと、玄関の扉を開いたのは久代…ではなく、ココ本人であった。


「おは…って、ココ⁈ 久代さんは?」


すると中から「フフ、居るわよー」なんていつもの久代の声がする。つまり、そういうことだ。


「へっへーん!わたし、朝起きれましたー!」


「さ、入って入って!」と、中に入るよう促される直哉は、それに従う以外の動きをする術が見つからなかった。なんで起きてるんだ?奇跡か?今日この後何が起きるんだ?なんて、何故か直哉は不安で一杯になったりする。

そんな直哉に久代さんはまたウフフと笑いながら、「今日からは頑張るんですって、ココちゃん。直哉君に心配かけないようにするみたい」と、こっそり教えてくれた。


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