一番近くに君が居る


なんて、ちっとも残念そうな素振りを見せずに咲は言うと、すっとココの手を引いて「じゃあまたね委員長ー!」と、長田を放って教室を後にした。

そして二人は廊下に出ると、向かい側の壁に威圧感のある男が一人もたれかかって居るのが目に入る。

あ、コイツ!と、咲が思ったその時だった。


「あ、翔君お待たせ!」


ニッコリ笑って声をかけたのは隣に居るココでーー、


「おう、行くか」


なんて、目の前の男も返事をした。咲は驚いて目を剥いたままココと翔を視線が行ったり来たりしてしまう。

< 64 / 306 >

この作品をシェア

pagetop