罪を憎んで…明日の章…
痣を…痣を見れば…

痣を…

――

明日香は、そっと実の首筋に手を伸ばした。

『…剥がれない…でも、痣を見なきゃ…宮田だって証明しなきゃ…私…』

明日香の頬を涙が伝う――、

「ん…ん~…」

実が声を出した。

焦った明日香は、とっさに手を引っ込めた。

「あ、明日香ちゃん?…あ、って、俺…寝てた…の?ゴ、ゴメン」

口元をゴシゴシとしながら、実は言った。
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