白い翼と…甘い香り


「なんか飲む?」

「ん~、お茶がいい」

ドライヤーでまだ髪の毛を
乾かしていた私に

ホテルの冷蔵庫を開けながら
和也は大きな声で聞いてくれる

2人で一緒にお風呂へ入り
備え付けのバスローブを着る。

向かい合ってお揃いを着ると
少しだけ照れちゃうね。


「なんか喉渇いた~」

「でっかい声出すからだろ?」

「で…、でっかく無いよっ!」


鏡の前に座ってた私が
焦って否定すると

和也は少しイヤらしい目付きで
鏡の向こうでニヤッと笑った。

でも、化粧水をつけてた私の
すぐ横までペットボトルのお茶を
持って来てくれて

ありがとうと見上げた私の唇へ
さりげなくチュッとキスをする


さっきまでバスルームでふざけて
裸で何度もキスしてた。

和也はホントに、いつも
どこかに触れて居たがる。

髪の毛だったり背中だったり
手を絡めていたり…

何度も何度も
キスを繰り返したり。


お風呂場では裸だから
動きもエスカレートして
止まらなくなったりね。

最後までやっちゃおうって
雰囲気にもなるけど

私がすぐにのぼせちゃって
続きは後で…って事になる。


和也は少し熱めのお湯が好きで
でも私は熱いのが苦手で

和也のせいで呼吸が乱れて
ドキドキし始めると苦しくて
湯気にものぼせちゃう。

和也はいつも
生殺しだよって笑ってた。


だって、お風呂場の中で
イカされたりしたら

貧血でも起こしてフラフラに
なっちゃいそうなんだもん。


だから、じゃあ
別々に入ろうよと言っても
それはイヤなんだって
言い張ったりして

無理にでも私を
バスルームへ連れて行く。

裸で、肌の触れ合うのが
ホントに大好きなんだよね。


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