白い翼と…甘い香り

じっと目を見ながら
挟んだテーブルを
回り込むように寄って来て
食卓のイスを1つ引いた。

目を逸らせないでいた
私の肩に触れて

少し強引に、そこへ座れと
命令するような強さで
肩を押さえる。

ストンと、なすがままの私は
そのイスへ腰を落とす。



背後へ回った和也の両手は
私の肩に置かれて

それだけで身体が
ビクンッと反応した。

何かを言うヒマもなく…

和也の両手は
私の肩を揉むように動いて

動きながら首筋を
撫でるように動き出した。


後ろから腰を曲げるようにして
手は動きを止めないままで

耳元にクチビルを寄せて
囁き始める。



「ずっと
気になってたんだけど

パジャマの下は
何も着ないの?」

「えっ?」

「ノーブラ?」

「あっ…」

「胸元が
ヤバイんだけど?」



後ろから
抱き締めながら

上から
のぞき込むようにして

少しだけ笑った。


いきなり
そんな事を言われても

私自身も
忘れてたんだから

今さら隠しても
仕方ないよね。


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