出会いは偶然恋は必然2nd
偶然の理由-美音&龍哉-
ったく、隆樹は心配性なんだか、優羽を溺愛しすぎなんだか・・・・。



でもまぁ、優羽が気をきかせてくれたおかげで今日は美音と久しぶりにデートだ。



「制服デートっていうのもたまにはいいもんだな」



「そうだね」



今日の美音はなんだか元気がない。


というよりも、優羽が隆樹と付き合い始めてから様子が変だ。



「美音。最近なんか変じゃね?」



「そう?いつも通りだよ?」



そういって髪を耳にかける。これは美音が嘘をついているときの癖。



「嘘だな。言ってみ?」



「本当に何でもないよ?」



「もしかして・・・優羽のこと?」


思い当たるのはこれしかない。



美音が俺に言えない嘘。



「龍哉は悪くないの、龍哉を信じてあげられない私が悪いの」



「やっぱり、まだ不安?俺が美音じゃなくて優羽のことが好きだって」



そう。俺は美音と付き合う前まで、ずっと優羽のことが好きだった。



美音はそのことを知っていて、ときどき不安がることがある。



「美音。付き合ったとき言ったでしょ?俺の最初で最後の恋人になってくださいって」



「うん」



「不安になってもいい。俺が美音でもきっと同じだったから。だけど、俺に嘘はつかないで?
不安なら不安ってちゃんと言って?」



「龍哉・・・」
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