キミだけをずっと②



私と紗貴は腕を組んで悩んでいる時



ジャリっジャリっ♪



運動場の砂を歩く足音が、焼きそばを焼いている凌の前で止まった



「よぉ凌♪頑張ってんな」



前へ振り向くとそこには


ポケットに手を入れて、凌と話している大樹がいた


大樹は私に気付き手を上げた


手を振り替えして、また困った顔に戻り野菜を切りはじめた


大樹はテントの中へ入ってきて、私の横へ来た



「俺に手伝えることないか?」


「えっ?」



野菜を切る手を止めて、大樹の顔を見上げた


少しニコッと笑い、大樹の言葉に感謝した



「私が買い出し行ってる間、野菜切ったり麺を出したりしてもらってもいい?」


「あぁ分かった」



大樹は笑顔で作業にかかりだした







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