この世の中の何よりも
まずは、お金が必要だった。
雅を見つけるために。
雅に復讐するために。
25歳。大分年増ではあるけど、働けない事はない。ということで水商売に手を染めた。
昔の私が毛嫌いしていた、ソープと言う仕事。
私は雅しか知らない。
雅以外に抱かれたことはない。
でも、それが良かったのか人気が出た。
月○○百万稼ぐようになった。
半年、雅を探しながら稼いだお金は軽くマンションを買える程度になったから、仕事を辞めた。
探偵を雇い、裏の世界の人間にまで助けを求めた。
お金だけでは請け負ってくれないからそこでも身体を売った。

「悠良。今晩は俺のとこだ。ちゃんと来いよ。
でないと、お前の探してるやつをこれ以上探す事は出来ねぇぞ」
もう、こんな事がどれくらい続いただろう。
本当に探してくれているかどうかなんか知らない。
でも、もうこれしか方法がない。
正攻法の探偵はいつまで経っても見つけてはくれない。
お金ばかりがかさむ。
雅、今どこにいるの。
早く私の前に現れなさい。
これ以上私の怒りが増さないうちに。

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