LITTLE
「そういえばマル……最近ここに来てなくてねぇ。見掛けたらすぐに知らせてちょうだいね」
 マル……事故とかに合ってなきゃいいけど。


 翌日から、私は再び学校へ行き始めた。
 私が休んだ理由を聞いてきたのは、博美先生と優子だけ。
 二人には、体調を崩した、というテキトウな理由で誤魔化した。
 学校って、本当に面倒臭い。

 次の時間は体育だ。
 男子は更衣室で。
 女子は教室で着替える事になっている。
 私は授業合間で、体育着に着替える前の休み時間にトイレへ行った。
 ドアを開けトイレに入ると、そこには私が最も関わりたくないと思っていた連中がいた。
 四人の女子の中には由美もいる。
 由美の表情が一気に青褪め、三人が私に敵意を向ける。
 くだらない。
 由美も、こんな連中に始めから関わらなければよかったのに。
 四人を横切って、私は個室に入り用を足した。

 トイレにいた分だけ、少しだけ遅くなってしまった。
 トイレから出ると、皆が体育着姿で外へ向かっている。
「マミちゃん、先に行ってるからね」
 私に駆け寄り言うと、優子も外へ向かって行った。
 早く着替えないと。
 教室のドアを開けた時だ。
 その中にポツンと、一人だけ。
 私の机の脇に由美が立っている。
「由美」
 呼ぶと、彼女は私を横切って教室から出て行った。
 どうしたんだろう。
 体育着に着替えようと、自分の机に行くと、そこには無残にも切り裂かれた、私の体育着が机の周りに散らばっていた。
 鋏かカッターナイフで裂いたのだろう。
 犯人は、探るまでもない。
 由美だ。

 それから数日間、同じ様な事が繰り返された。
 教科書やノートを裂かれたり、鉛筆を全て折られたり、物を隠されたり。
< 121 / 127 >

この作品をシェア

pagetop