彼×私×彼女の事情
「出会いは1本の電話が主人の勤務先にあったの」


？？


意味がよくわからないけどまだ始まったばかりちゃんと聞こう。


「主人の勤務先っていうのが交番所。どこかの人が夜中に裸足で大声出して歌いながら歩いてる変な女がいるって通報したの。通報された変な女が私」


「えっ！！」


私もサキも驚いた。
通報したのがお義母さんかと思っていた。


私たちの反応を無視して、お義母は話をそのまま続けた。


「通報で駆けつけた警察官と通報された変な女が出会って最後には結婚までしてしまうなんてヘンテコストーリーでしょ」



「そんなことないですよ」


私は言う。私と俊くんの出会いも負けないくらいの変なストーリー。他人事とは思えないし笑うことなどもっとできない。


「そこからどうやって結ばれるんですか？」


サキの問いに


「聞きたい？」


うんうん！っと私とサキは頭を縦にふった。


「今日は気分がいいから話そうかな」


お義母さんはそう言って続きを話しはじめた。

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