絶対、逃がさない!(短編)
「ほんとう、光くん。ありがとう」



 緑色のじゅうたんみたいなクローバー、そして甘い匂いを放ちながら咲くシロツメクサ。

 クローバーの葉を一枚一枚手で触れて、見ていくけど、三つ葉ばかり。



 時間がすぎるにつれて、いらいらしていくおれ。

 陽菜は、のんびりと楽しそうに探している。



「四葉なんて、ほんとにあるのかよ?」



 いらだって、ぶちぶちとクローバーを引きちぎっていく。



「だめだよ! そんなふうにしちゃ」



 陽菜がすこし怒った顔して、おれをとがめた。

 おれがひきちぎったクローバーをあつめていう。

 
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