私の血を狙わないで。
なにも考えれない
どうにでもなっていい……
「ほらなー?捕まえたって、言ったじゃん。」
「ああ……。確かに…。」
誰かが私の前に座った
私をジッと見つめてくる
「なんですか…?」
「お前……もしかして…、いや…でもな…。」
何か考え込んでいるようだった
私はやっと顔を上げて、3人の男子と目を合わせようとした
薄暗い倉庫だ
顔なんか見えるはずもない
3人の顔がなんとなく見えるくらいだった
でも今はそんなことどうでもいい
「出してください…ここから、出して。」
弱々しい声で、男子たちに向かって言う
「いやいや、そんな簡単に返せないんだよねー。」
さっきの可愛い男子が言う
どういう意味?
なんで、なんで私ここにいるの?
どうして捕まっちゃったの?
私、ヤバイことした?
悪いことしちゃったっけ?
「きゃあっ!!!!!」
冬美の叫び声が。
私はハッとして振り向いた
「んー、君普通だね。美味しそうにないや。」
一人の男子が、冬美の髪を引っ張りつぶやく
美味しそうって?
美味しそうってどういう意味なの?