私の血を狙わないで。
ハクさんが、私から離れた。
私の首から、ツーっと血が流れる。
やっと自由になれた私は、ゆっくり瞼を開いた。
目の前がボンヤリと見える。
でも、ハッキリとは見えない。
ただ、部屋の隅にハクさんがいることだけは分かった。
「ごめん……。…こんなこと…して。」
ハクさんが頭を抱えている。
私はムクっと起き上がると、ハクさんを見つめた。
今まで見たことのないハクさんの姿。
「………謝らないでください。…いいんです、もう。」
「…?」
「私の命は…もう一年ももたないって…ママが言ってたから。」
「…」
「どうせ私は、死ぬ運命なんです。」
こうやって、軽く言ってみたけど
本当は、心が震えてて。
胸が痛くて。
本当は
死にたくない。
死にたくないよ。