『若恋』榊の恋【完】




「補習授業中に眠気覚ましとペットボトルのお茶を渡したんだよ。その中に薬をね」



そう言って狂気染みていた笑いがすっと消えた。


「薬がやっと効いてきたと思ったら、今度はあなたが乱入してきた」

「き、さまっ」

「おっと。動かない方がいい。痛い思いはしたくないでしょう?」



若佐が突き出したのは電気カミソリのようなもの。スタンガンだ。

一瞬で大の大人を気絶させることができる。



「悪いが、天宮を手に入れるまではあなたが邪魔だ」


これまでも他の生徒に薬を飲ませて自分の玩具にしていたんだろう。

人当たりのよい教師の仮面を被り、その裏では慕って寄ってきた生徒たちを食い物にしていた。

イタズラされても女の子には犯されたと名乗り出ることはできない。

一度関係を結べば、ズルズルと続いていく。



底無しの地獄だ。



< 172 / 440 >

この作品をシェア

pagetop