吸血鬼は淫らな舞台を見る   episode ι (エピソード・イオタ)


「いまになって白状したのは、この子供を助けるためかな?」


「そんな正義感があると思うか?」


髭男は自虐的に笑う。


「強がることはない」


「別に強がってない」


髭男は顔に嫌悪感を滲ませて言う。


「正義感ごと叩き斬る前に、君の本当の名前を教えてくれるか?」


「ベータ」


厳しい表情のまま髭男は名乗った。

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