吸血鬼は淫らな舞台を見る episode ι (エピソード・イオタ)
「殺(や)るときは一気に片をつけてね。再生する前に」
しばらく沈黙が流れ「ジェーンさんはぼくらの……生みの親なんじゃないの?」と、シータが踏み込んだ質問をした。
同じ能力を共有しているということは血のつながりがあるのかもしれない。
イオタも固唾を呑んで見守る。
「想像に任せるわ」
これまでのシータの矢継ぎ早の質問にジェーンは真摯に対応していたが、最後の質問には照れ隠しなのか答えを濁した。
イオタのやるべきことは絞られた。あのガンマ少佐に生きていることが知れたら、必ず命を狙われ続ける。せっかく屋敷から出られても逃亡生活なんてごめんだ。