吸血鬼は淫らな舞台を見る   episode ι (エピソード・イオタ)


「私の武器を手に入れたから、そんなに余裕でいられるのかな?」


ガンマ少佐はわが子におもちゃを与えたかのような余裕の笑みを見せた。


「そうかもしれないね」


座席を踏み台にジャンプして近づき、日本刀を縦横無尽に振る。


一振り一振りに殺意をこめたが、振るときにどうしても力が入り、ガンマ少佐に涼しい顔で避けられてしまう。


ジェーンと闘ったとき、逆の立場だったことを思い出し、そのときの教訓がまるで生きていないことに苛立ちを感じた。


しかもガンマ少佐は首を上下左右に動かしたり、下半身を狙ったときは垂直に飛んだりして後退りすることなく攻撃をかわす。

< 346 / 398 >

この作品をシェア

pagetop