天神学園の奇怪な面々Ⅴ
右手に大鎌、左手に懐中時計。

凶悪な武器を携えた美少女の姿は、ただそこに佇んでいるだけで圧倒的な威圧感を与える。

舞白本人は意識していないかもしれないが、そこに立っているのは『死』そのもの。

魂魄を無慈悲に刈り取る処刑人の姿がそこにあった。

だが。

「お前がその『職務』の為にそこに立っているのではないのならば」

恐れもせず、龍娘は一歩踏み出す。

「私は退く訳にはいかん。生徒指導など、生徒に嫌われて当然。それで天神学園の秩序を守れるならば、私は敢えて蛇蝎の如く嫌われよう」

「……」

秩序を守る為に自ら汚名を被る。

死神と生徒指導。

舞白と龍娘。

別物のようでいて、両者はどこか似ていた。

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