Reminiscence

異界の化け物

旅は順調に進んでいた。
もう目的の場所にはだいぶ近づいていたが、瘴気はフィールドによって隔離されているために感じられない。
フェンと旅人は事前に街へは行かないと決めていた。
時は一刻を争う、というのは建前で、本音は街が今どうなっているのか知りたくなかったからだ。
どうしても行かないといけないこともなかったし、瘴気の根源を絶てば街も救われるはずだ。
「ここ、ですか?」
フェンと旅人は足を止めた。
道の途切れた場所には赤く輝く転移魔方陣が敷かれていた。
< 208 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop