Reminiscence
「た、旅人さま!そこの旅人さま!」
突然の大声に驚いて、フェンは振り返った。
「そう、そこの旅人さま!」
「私?」
ひょろりとした背の高い男だった。
その男がフェンを呼びかけていたのだ。
「はい。そうでございます。フェンさまでございますね?」
「え?ど、どうして私の名前……」
「クエロさまからうかがっておりました。私の主人がクエロさまのご友人なのです。クエロさまから聞いた身なりの少女が街に来たと知って、主人がお呼びです。主人の屋敷にご案内させてください」
「師匠の、友人……?」
「はい。今晩の宿も決まってないでしょう?どうか主人の屋敷に来てはいただけないでしょうか」
< 237 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop