Reminiscence
「フェン……ちゃんと、帰ってくるわよね?手紙も、出してくれるのよね?」
「お母さん」
フェンは顔をあげて笑った。
「もちろんよ。ただ、ちょっと長く遊びに行ってくるだけよ。あんまり心配しすぎないでね」
フェンの母親もフェンを一回ぎゅっと抱きしめるといってらっしゃい、といって笑ってくれた。
「おじいちゃん……」
フェンは不安そうに祖父の顔を見た。
祖父は黙り込んで、フェンをじっと見つめているだけだった。
< 33 / 392 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop