担任は優しい旦那様
第十五話☆重い空気と話し合い
左京先生の
お母様とは
二ヶ月後に会うことに
なったんだけど、
今はそんな先のことより
この状況をどうにか
しなくてはならない。

事の始まりは
数時間前まで遡る。

それは那々弥さんと
栞菜ちゃんとマー君と
四人で買い物に
行ったことから始まった。
栞菜ちゃんの洋服を
買いに行くことになり、
何だったら恋の店にと
行こうとした途中で
なんと那々弥さんの
旦那さんに
遭遇してしまったのだ。

栞菜ちゃんが
生まれた時でさえ
現れるなかったのに
何でこんな所に
居るのだろうか?

マー君が私たち三人を
守る様に那々弥さんの
旦那を睨みつける。

沈黙が痛い。

「久しぶりだな那々弥」

先に口を開いたのは
旦那の方だった。

私たちの間に
流れる空気は
まさに"険悪"

「今まで何処に居たの?」

那々弥さんの声は
震え気味だった。

答える気がないのか
答えに詰まっるのか
また沈黙が訪れた。

此処は街中だ。

道行く人達は
私たちを
不思議そうな目で
見ては通りすぎて行く。

「家帰りましょう」

那々弥さんが
旦那に向けて言った。

「華蓮ちゃんと
佐川さんも
一緒に来てくれる?」

そんなの当たり前だ。
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