イケメン王子の百面相
残念だが、校庭には行けないようだ。
仕方ない、おとなしく保健室にでもいくか。
「帰れ」
開口一番にこの人は…!!
この人は、奥村鈴夏先生。
名前はあれだが、れっきとした男性である。
身長もあれだが、れっきとした男性である。
「お前今俺の身長馬鹿にしたろ!!」
「ヤダナァ、ソンナネモハモナイコトイワナイデクダサイヨォ~」
「カタコトになってる!!
カタコトになってるよ!?それで嘘は通用しないよ!無理があるよ!」
ちっ…この先生馬鹿だから通用すると思ってた…
「出てる出てる超口から失礼な言葉出てるよ。」
「出してるんですよ。」
「ばかあん!!」
あ、拗ねた。
「まあそんなことどうでもいいんですよ。とりあえずベッド貸してください。」
「断る。授業出なさい」
「追い出されました。」
そう言うと、静かにしろよ授業中くらい、と言われた。
え、なんでこの人わたしがうるさくて追い出されたこと知ってるの。
「まさかストーカー!?」
「安心しろ。お前には死んでもそんなことしないから」
おい微笑むんじゃねえ涙出そう。