【更新停止中】家政夫くんの攻略法
彼が私の前を颯爽と通り過ぎる際に、じっと彼の顔を凝視してみた。
みんなにクールと呼ばれている表情も今は冷酷といえるだろう。
凝視してしまったからだろうか。
ヘーゼルの瞳もまた、まっすぐわたしを見ている。
そのまま彼は立ち去ってしまったけど、わたしは彼をじっと目で追ってしまう。
「うえぇ...っく、ひどいよぉ」
「坂口[サカグチ]のやつ、許さない!」
「あんな振り方ないでしょ?!」
階段の踊り場にはうずくまる3人の女子生徒。
どうして彼が一部の女子に囁かれるようにモテるのか。
それは冷酷な性格で、告白してきた女子を片っ端から振っていくから。
その冷酷さから、好きだと公言できる女子は少ないのだ。
それにしても、ひどい振り方...
ドッ。
「わっ、ごっめーんっ。大丈夫?」
「...はい。だいじょぶ、です」
よそ見をしながら歩いていたので、職員室から出てきた男子に追突される。
いたい...。
これも坂口くんのせいだ!