月下の踊り子
やけに宮沢の帰りが遅い。
そう感じた私はまだ吸い始めたばかりの煙草を揉み消すと、電灯を持って様子を見に行く事にした。
辺りはやけに静まり返っている。
この時間帯は普通、ほとんどの囚人が寝ているふりをしているだけで起きているはずなのだが。
電灯で周囲を照らすも宮沢はいない。
更に奥に進む。
小さな悲鳴のような声。闇の向こうから聴こえた。
何故か嫌な予感がする。
声のした方向へ足を進めて行く。