『仰せのままに、お嬢様』《完》
大学に入った頃から、たまに
パーティーやら晩餐に出席
しろって言われるように
なったけど、あたしはそれを
ひたすら断り続けた。


パパは苦虫を噛み潰した
ような顔で、

『寿家を支えていくお前が
そんなことでどうする』

なんて言ってたけど、
許してくれてた。


それなのに……それなのに……!


(急にこんなのって、
ないよぉ~っ!)



――朝食を終えて戻ってきた、
自分の部屋。


出た時は一人だったのに、
今はもう一人おまけがついてる。


「リリカ様。

先程から、何を硬直して
いらっしゃるのですか。

私(ワタクシ)はただ、控えて
いるだけでございますが」


_
< 28 / 364 >

この作品をシェア

pagetop