狼様の愛のカタチ理論
「あの、沙優様…どうかされました?」
「え…?」
「いえ、うつむいていましたので」
「…あ」
そう言われ、震える身体を抑えながら、サイさんに首をふる
「いえ…なんでもないです」
サイさんに、心配されてしまった…
私ってばダメだ。扇李を前にして、こんなあからさまな態度、よくないのに…
身体は扇李に対して恐怖しか感じてなくて…
見ることなんて、出来ない―…
「そうですか、ならいいんです。では、沙優様、こちらにお座り下さい」
「……?」
サイさんが、そう言い、手を差したのは…
「え……」
扇李が座るソファーの隣り…
そんな…っ
扇李の隣りに座らなくちゃいけないの?
嫌だ、あんな所に座るなんて…っ!
「いえ、わたしはっ」
「沙優様、夜月会で花嫁が王の隣りに座るのは義務です。もし座らなければ…その義務をしない、したくない、と思われ、花嫁としての資格を放棄することになってしまいます」
「…えっ」
左汰が小さく耳打ちした台詞に私は愕然としてしまう
じゃあ、座らなかったら、花嫁じゃなくなって…みんなを守れない…
それは…出来ないっ
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